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与論の漁協で水産DX本格稼働  鹿大発ベンチャーが奄美群島初導入

計量、測定の様子

計量、測定の様子

 鹿児島県漁業協同組合与論支所(与論町茶花)で10月1日、鹿児島大学発のスタートアップ「ZIFISH(ジフィッシュ)」が開発した水産物流通プラットフォーム「ZIFISHスマート計量システム」の運用が始まった。離島エリアおよび奄美群島内での同システム導入は今回が初となる。

水揚げされた魚に印刷した荷札が貼られる

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 同社は鹿児島大学水産学部の江幡恵吾准教授が2025年1月に立ち上げたベンチャー企業。2024年に開発した試作機を手に群島内の漁協を巡る中で与論支所の鬼塚直俊運営委員長と出会い、今年4月の協議を経て導入に至った。今回の導入は、県の「水産卸売市場流通効率化緊急支援事業補助金」を活用し、水揚げ荷さばき機器として整備したもの。

 水揚げ現場では漁協関係者や漁師らが見守る中、運び込まれた魚が計量台に載ると重量が記録され、タブレットで魚種を入力すると、自動発行した荷札が手際良く貼られていった。さらに魚の種類や数量、重量などを記録した明細書(浜帳)も自動作成。その後の競りでは、落札業者や価格が競りの進行に合わせて音声認識で次々とシステムに入力された。

 これまで漁協の現場では、荷札の手書き作成や競り後のパソコンへの手入力に膨大な時間を費やしていた。鬼塚運営委員長は「スピーディーで非常に良い。豊漁が数日続くと1週間ずっと入力作業に追われることもあり、手作業故のミスも起こり得た。導入によって作業の手間は5割ほど減ったと感じる。個人の水揚げ実績も可視化できるようになり、今回の導入は大きな一歩」と手応えを話す。

 同社CEOの江幡准教授は「どの漁協も人手不足という共通の課題を抱えている。将来的には電子入札まで可能にし、どこにいても魚の情報が見られる環境を作りたい。例えば、船上での神経締めや丁寧な血抜きなど、漁師のこだわりが可視化されれば、購買意欲を高め、産地価格の向上につながる。生産者、漁協、事務方全ての底上げを図り、島の魚が適正な価格で評価される仕組みを作りたい」と展望を話す。

 同支所での稼働は現在3、4回目を数え、来週からは島内の職員のみによる本格運用へ移行する予定。

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