与論島の「ヨロン駅」(与論町立長)周辺の芝生広場で9月3日、「旅するボランティア」の参加者らによる植樹体験が行われた。主催は日本財団ボランティアセンター。
当日は台風24号の影響による雨の中、ヨロン島観光協会を中心とした地域住民のサポートの下で作業した。関係者から「あいにくの天気だが、植栽するには恵みの雨」と声がかけられる中、参加者らは雨がっぱを着て熱心に作業に取り組んだ。サンゴを含む硬い砕石に苦戦しながらも穴を掘り、ヤシの木10本とクロトン20本を丁寧に植栽した。作業しながら「いつか自分たちが植えたヤシが成長したのを見に来たい」という声も聞かれた。
同企画は、旅をきっかけにボランティアへのハードルを下げ、誰かの役に立つ喜びを知ってもらうことが目的。全国から選考を経た25歳以下の若者10人が参加している。9月2日~5日の日程で、ビーチクリーンや赤土流出対策の植栽もした。与論島での開催は今回で5回目。2022年の軽石除去作業ボランティアでのつながりから始まっている。
参加者の山本龍輝さんは「島の人たちは温かくて楽しい人ばかりで、島の良いところをたくさん語ってくださるので、『本当にいい島なんだな』と感じながら活動した。自分一人の力ではできない体験を、こうした企画を通じて参加し、活動できていることがうれしい」と話す。
同じく窪田志帆さんは「参加人数がちょうどよく、すぐに仲良くなった。人見知りが少し解消され、自分自身の成長にもつながったと感じている。自分たちの活動で直接的に島へ貢献できていることが目に見えて分かり、大きな達成感があった」と話す。
同センターの多故早織さんは「ボランティアだけでなく、人との出会いとつながりを大切にしている。全国各地から、年齢もバックグラウンドもさまざまな若者たちが初対面で集まり、最初は緊張していたメンバーが、ツアーの終わりには仲良くなる。ツアー終了後も自主的に集まったり、継続してボランティア活動に参加したりする人もいる。そういうつながりを意識している」と話す。
ヨロン島観光協会の里山剛史事務局長は「今回のツアーを通じて、島ならではの環境問題について学び、島民と一緒に植栽や海岸清掃に携わっていただき感謝している。皆さまが植樹した木々が成長している姿をまた見に来てほしい」と話し、若者たちの再訪に期待を寄せる。