徳之島町文化会館(徳之島町亀津)を舞台に8月2日、9年ぶりとなる「ユイの島で結ぶ太鼓祭り in 徳之島」が開催された。
音が四方八方に響き渡るという仏教用語の意味を持つ「響流(コール)」によるパフォーマンス
当日は、和太鼓、エイサー、伝統的踊り、打楽器アンサンブル、子どもたちのミュージカルなど盛りだくさんの組み合わせに、1部・2部合わせて約1000人の島民が足を運んだ。満席となった2部の会場では拍手、指笛、歓声で大いに盛り上がり、演者の力強いパフォーマンスに徳之島の観客が応える熱気にあふれた。
発起人は9年前と同様、「あくね太鼓 響流(コール)」(阿久根市)代表の牧尾正臣さん。今年3月に実行委員会を立ち上げ、地元代表として黒潮太鼓、結シアター手舞の代表者と共に企画案を練り上げてきた。結いの精神で人と人との絆を結び、世代を超えて文化を受け継ぐ島の宝として、今回の太鼓祭り開催に向けて関係者が尽力し、賛同した地元企業の寄付金なども集めて開催にこぎ着けた。
司会とともにダンスを披露した「なぎさママ」さんは、7月28日に発生した令和8年熊本地震の被災者でもあったが、甚大な被害を受けた八代からこの日のために駆け付けた。特別ゲストは、福岡を拠点に1998(平成10)年から活動し、世界各地に遠征する「和太鼓集団打賊 野武士」(福岡県)。1部・2部共にトリを飾り、圧巻のパフォーマンスを見せつけ観客を魅了した。
第1部は,、地元南洲エイサーによる演舞や天城町の神田浩生さんによる島口漫談が会場を盛り上げ、後半で「響流」による多世代で構成された本格的な和太鼓演奏が続き、観客を引きつけた。最後の「野武士」のパフォーマンス後には、代表の川原邦裕さんが先日訪れたロシアでの歓迎ぶりを披露し、同時に9年ぶりに熱烈な歓迎とリアクションを受けた徳之島に戻ってこられたことへの感謝の気持ちを述べた。
第2部は、「響流」と「黒潮太鼓」による合同パフォーマンス・薩摩の響きを皮切りに、3月に開催された「全日本アンサンブルコンテスト」に九州代表として出場し、金賞を受賞した亀津中学校吹奏楽部による管打三重奏、子どもから大人まで総勢40人で伝統芸能の踊りを披露した「徳之島闘牛太鼓」、「黒潮太鼓」「響流」による和太鼓演奏が続いた。地元ミュージカル集団「結シアター手舞」の踊りと地元シンガー・ソングライター、禎一馬さんの歌の後、再び「野武士」が大トリを務め、客席からは割れるような拍手喝采が会場中に響いた。全体の締めとして、出演者全員によるステージ上での「ワイド節」の三味線と踊りでフィナーレを迎えた。
2人の子どもを連れて来場した鈴木祐太さんは「普段落ち着きのない子どもたちが目を輝かせて演奏に見入る姿がとても印象的だった。魂に響く太鼓の音に家族全員が感動し、大ファンになった。これから近づく台風の雷が、今は太鼓の音に聞こえている」と興奮気味に語った。次回は4年後の開催を目指す。