沖永良部島の屋子母ビーチ(知名町屋子母)で4月19日、海開きの神事と奄美の伝統行事「浜下り(はまおり)」が行われ、0歳~1歳の子どもを連れた50以上の家族が参加した。海の安全祈願とともに、新生児の健やかな成長を願う風習が青空の下で行われ、多くの家族が島の文化に触れた。
当日は14時から海開きと安全祈願式典が行われ、14時30分に浜下りが始まった。事故なく島民や観光客などが海を楽しめるよう祈りがささげられた。
浜下りは奄美群島や沖縄県などの地域で旧暦3月3日に行われる伝統行事。新生児の足を海水に浸し身を清めることで健康を願うとされる。同島ではしばらく途絶えていたが、2019(平成31)年に海開きと併せて行う形で再開し、今年で6年目。「一生食べ物に困らないように」との願いを込め、食べ物を入れた巾着を腰に付ける風習も同島での浜下りの特徴となっている。
会場では知名町の子育て世代の母親の有志たちによるグループ「ジンニャ」が作ったカラフルな魚の巾着を用意し、参加者に配布。巾着には特別な記念品も入れられ、家族にとって思い出深い一日となった。
参加者からも喜びの声が聞かれた。長女の虹花(ゆにか)ちゃんを連れて参加した梁川拓也さん・悠希さん夫婦は「島ならではのイベントでうれしい」と話す。長女の一華(いちか)ちゃんを連れて参加した春田孝之さん・ちひろさん夫婦は「元気に華やかに成長してほしい」と話し、子どもの健やかな成長を願った。
おきのえらぶ島観光協会事務局長の西温子さんは「昨年は雨で参加者も30家族ほどだったが、今年は天気も良く50家族以上と倍近く集まった。事故もなく海開きができて良かった」と振り返り、「与論島では家庭ごとに浜下りが行われている。沖永良部島でも同じように定着してほしい」と期待を寄せる。