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与論島で「浜下り」 乳幼児の健やかな成長願う

乳幼児の足を海水につける家族

乳幼児の足を海水につける家族

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 与論島で4月22日、伝統行事の「浜下り」が行われ、干潮で潮の引いた海岸で潮干狩りや宴会、墓参りをする島民の姿が多く見られた。

幼児が身に着けるわらじとティル(魚を入れる竹籠)

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 「浜下り」は奄美群島から沖縄にかけて旧暦の3月3日に当たる大潮の日に行う年中行事。与論島では「サンガチサンニチ」ともいわれ、祖先に祈りをささげ、厄災を払い清める行事とされる。

 初節句を迎える家庭では、乳幼児にわらじを履かせ、男児にはティル(魚を入れる竹籠)を、女児にはソィガマ(ざる)を持たせて海水に足をつけ、健やかな成長を願う。

 生後3カ月の心陽くんを連れて「浜下り」をした沖さん夫婦とその両親。まだ小さい足に悪戦苦闘しながらわらじを履かせ、まだ少し冷たい海に心陽くんの足を浸した。

 父親の沖道成さんは「親族はもちろん、集落の方々もお客さんに振る舞うために汁を準備してくれたりと、多くの方の力もあって盛大に祝いうことができて、とてもうれしい」と話し、母親の朱里さんは「京都に住む両親も駆けつけてくれ、与論の風習やいつも世話になっている方々を紹介できてうれしかった」とほほ笑む。

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