鹿児島県与論町の観光PR動画「Welcome to Paradise」が、独ベルリンで行われた観光映像祭「The Golden City Gate」の観光誘客（地域）部門で最優秀賞に輝き、2019年にポルトガルで行われた国際観光映像祭「ART&TUR」でのフィルムロケーション部門2位獲得に続き、国際的な観光映像祭での連続受賞を果たした。

ポルトガルでの授賞式に臨む裾分大喜与論町商工観光課係長と山元宗町長

　同町のPR動画制作は複数年でのデジタルマーケティング戦略の一環として行われており、今回の動画は、誘客対象となる観光客目線ごとに「ワーケーション」「フォトジェニック」「ネイチャー」という異なる3つのテーマを設定。これまで訴求されてきた美しい海だけではなく、島が持つ異国情緒や文化などを紹介することで、具体的に旅行体験をイメージできる内容にしたという。

　日本国際観光映像祭が開催した「ART&FACTORY JAPAN」では、映像クリエーター４組が3泊4日で与論島に滞在し、島民との交流を通じて島の魅力を発見しながら、数日間で映像作品を制作するなど、積極的な取り組みが続いている。

　一連の受賞を通じて、島外の与論出身者からは「胸を張って出身地を語れるようになった」という声も届いている。プロジェクトを推進する商工観光課の裾分大喜係長は「これらの動画を見ていただき、新型コロナ収束後の与論への旅のイメージを膨らませていただければ」と話し、動画のさらなる有効活用を目指す。