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奄美をモチーフにした90歳画家が個展 音楽の調べとともに梅雨空飾る

これまで描きためた油絵作品の個展を開催した牧野初江さん(前列中央)と指宿さん家族(写真提供=秋津写真館 )

これまで描きためた油絵作品の個展を開催した牧野初江さん(前列中央)と指宿さん家族(写真提供=秋津写真館 )

 例年より早く梅雨入りした奄美地方の徳之島にある徳田虎雄顕彰記念館(徳之島町亀徳)で5月2~4日の3日間、今年で90歳になる牧野初江さんの個展が開催され、会場は連日多くの来館者でにぎわった。

個展の初日に作品の前で笑顔でたたずむ牧野初江さん

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 初日には、初江さんの娘、指宿晶代さん家族が運営する「ミュージックワイド音楽教室」(亀津)からピアノ演者、島唄奏者が駆け付け、100人以上の聴衆が絵画と音楽のコラボレーションを楽しんだ。

 もともと絵画を見ることが好きだった初江さんは、伴侶である光雄さんの定年退職後、埼玉滞在を経て、68歳の時に徳之島へ戻った。そのタイミングで光雄さんの勧めもあり絵筆を手に取り、これまでに約30点の油絵を丁寧に仕上げてきた。2020年には鹿児島県奄美パーク田中一村記念美術館(奄美市笠利町節田)が主催する第18回奄美を描く美術展に「西古見・ナハンマ海浜」を出品し、「佳作・奄美の空賞」を受賞。「奄美大島瀬戸内町にある西古見集落の、ナハンマ海岸からの風景を描き、光と影の表現が工夫され、奄美らしい太陽の光の強さが感じられる作品」という講評を受けるまでに腕を磨いてきた。

 今回の個展開催は、自宅にストックされてきた絵画を見ていた家族や親せき、友人らが、「このまましまっておくだけではもったいない」と会話したのがきっかけ。90歳を迎えるに当たり、初江さんも「元気なうちに出合ってきた景色を大勢の人たちに見てもらえたら」という思いもあり実現した。作品の搬入を含め、何度も会場に足を運ぶことも負担にはなったが、「これらの絵を見ることで少しでも温かい気持ちになれる人がいるのであれば」という思いが初江さんの背中を押した。

 初江さんは「会場に自分の絵が並ぶのを見た時には夢を見るような気持ちだった。皆さん一点ずつ丁寧に見てくださり、『元気をもらった』という言葉も頂き、長く生きてきて良かったという思いと、世話になった全ての皆さんに感謝の気持ちでいっぱい」と満面の笑みを浮かべた。

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