香港のチャイニーズインターナショナルスクールで共に教員を務めるハマーさん夫婦が10月23日に徳之島を訪れ、伊仙町立阿権小学校(全児童16人)で2時間にわたり英語の授業を行った。
前日には同小「島っ子ガイドメンバー」が英語で集落ガイドを務め、夫婦はその事前準備と熱心さに感銘を受けていた。
もともと日本文化に興味を持つハマーさん一家は年2回ほど海外旅行に出かける。今回の滞在は、香港でジャパニーズインターナショナルスクールに通う娘のミーシャさんの希望と、夫婦の日本文化への強い興味関心に加え、香港でミーシャさんに日本語を教える教師と同小で教鞭を執る下釜春奈教諭が大学時代の友人であることから実現した。
米シアトル出身のライアンさんと台湾出身のアニタさん、長女のミーシャさんは、NHKの「世界ふれあい街歩き」を見るのが大好きで、徳之島を訪ねることが決まった際にも「単なる観光客として訪ねるだけではなく、小さな島の土地に根付いた歴史や文化、人々の暮らしを体感したい」と考えた。島っ子ガイドメンバーが、2週間以上練習した英語での集落ガイドで地域を案内したことについて、ライアンさんは「その洞察力や熱心さは私たちの心に深く響いた」と話す。
23日は午前中の2時限分を使って香港に関する授業と、そこで習った香港名物を色とりどりの紙粘土で表現する授業を全編英語で行い、小籠包(ショウロンポウ)やパンダ、ブルース・リーなど、個性的な作品が出来上がった。
アニタさんは「この貴重な体験を実現させてくれた安楽校長をはじめ、先生方、地域の皆さんの献身的な協力体制に家族共々深い感銘を受けた。いつかは日本に来て、英語や異なる文化を教えることができれば」と話す。