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徳之島・伊仙町の歴史的建造物でヨガ教室 地元スタジオが5周年で

阿権集落前里屋敷のヨガ会場で三点倒立(シルシャーサナ)を披露する富岡由味子さん

阿権集落前里屋敷のヨガ会場で三点倒立(シルシャーサナ)を披露する富岡由味子さん

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 千葉県から徳之島へ移住して自らのヨガスタジオ「HamaJaya(ハマジャヤ)」を伊仙町に立ち上げた富岡由味子さんが11月18日、5周年を記念して伊仙町内の歴史的建造物である阿権集落前里屋敷を会場に初のヨガ教室を開いた。

由緒ある前里屋敷内でヨガに集中する参加者

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 伊仙町面縄集落の海に面した古民家にある同スタジオ。12年前、友人の結婚式で人生の伴侶となる隆人さんと出会った由味子さんが、生まれ育った千葉県を離れて最初に暮らしたのが隆人さんの家族の持ち物であるこの小さな一軒家。その家は、主要道路から海側へ続く細い道をくぐって行くと現れ、家屋の周囲は真っ白い海砂で囲まれ、防風のために植えられたモクマオウとハイビスカスの隙間から眼下に白い砂浜と太平洋が望める。

 スタジオを始めた当初はクラスに1~2人の日もあったが、5年の歳月を経て徳之島のヨガ仲間は着実に増えていった。最近では同スタジオで受けきれないほどの予約が入るようになったこともあり、前里屋敷を借り、12人の参加者と共に初となるヨガ空間を創り出した。当日は、参加者の子どもたちが広い屋敷内を自由に行き来し、厨房では地元女性グループが腕を振るって島食材を使ったランチを準備し、提供した。

 インドで修業を積んだ富岡さんのヨガ教室では、美しいポーズをとることは目的とせず、「ポーズを取っているときの自身の頭や手足の方向、その方向へ向かって伸びていく感覚と心の動き、吸う息、吐く息に集中する」ように教えている。「最終目的は強くしなやかで美しい体と心を作ることで、ヨガの参加者が自らの内面に意識を向けて集中し、ヨガマットから降りた時には日々の無意識のこわばりや緊張が解けている状態を目指す」という。

 富岡さんは「今回はいつも来てくれるヨガ仲間の皆さんへ、日頃の感謝の気持ちを込めて新たな時間と空間を提供したいと思い開催した。自分自身も場所を変えることでリフレッシュでき、これからのヨガ教室にも新たな展望が開けた」と話す。

 今回初めて参加した中佐奈枝さんは「体の使い方に硬さがあり、まだ力の抜き方が分からいので、それをこれから習得してみたい。阿権集落の住民として、この場所をいろいろな目的で多くの方に使ってほしい」と話していた。

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