子ども向けサーフィン教室「徳之島キッズグロムサーフィン」が7月12日、新村公民館(徳之島町花徳)で防災ワークショップを開いた。徳之島警察署が協力し、子どもたちが津波の特徴や避難時に取るべき行動を、体験を交えて学び、終了後には花徳浜でビーチクリーンも行った。
同団体代表の坪田千里さんが、サーフィン仲間である同署員に協力を呼びかけ、開催が実現。台風や地震などを身近に感じる中、自然との暮らしが近い徳之島の子どもたちに防災について考えてもらいたいと企画した。ワークショップには、子ども6人、大人9人が参加。同署が地域の防災ワークショップで講話を行うのは今回が初めて。
講話を担当したのは、同署警備課の清水健太郎警部補と生活安全課の名嶋久美巡査。サーフィンをする際の波と津波の違いや、津波発生時の避難行動などを説明した後、人を波に見立て、数人がまとめて押し寄せることで津波の迫力や怖さを疑似体験した。
清水警部補は「参加者の中にはサーフィンをする子どももいることから、津波と普段の波の違いを知り、津波の怖さを理解してもらいたかった。津波は水だけでなく、家屋や樹木などを巻き込みながら押し寄せる。津波警報などが出たら直ちに避難しなければならないことを理解してほしい」と話す。名嶋巡査は「参加した子どもたちの年齢に幅があったが、みんな積極的に質問し、津波クイズは参加者全員が正解した。理解してくれている様子がうかがえてうれしかった」と振り返る。
遊びながら非常時に必要なものを学べる「防災スゴロク」では、すごろくを進めながら防災リュックに入れる品を集めた。防災ラジオを手に入れても電池がなければ使えないなどの設定を通して、災害時に必要な物や、実際に使える状態で備えることの大切さを考えた。ワークショップ終了後は花徳浜へ移動し、ビーチクリーンを実施。子どもと大人合わせて20人以上が参加し、ごみ袋約10袋分を回収した。
天城小学校5年の吉村健心(けんしん)君は「津波の怖さがよく分かった。防災スゴロクが楽しかった。必要な物が分かったので、今度お母さんと防災バッグを作ってみようと思った」と、学びを家庭での備えにつなげる。
坪田さんは「自然は想定できない。だからこそ、その時の自分に何ができるのか、自分や大切な人をどう守るのかを落ち着いて考え、自分で動けるようになってほしい」と話す。「サーフィンでは、波や川幅の変化、地形などを観察し、その時々の海の状況に応じて考え、判断し、行動する。砂浜に落ちたガラス片を拾うことも、自分や周囲の人をけがから守る行動の一つ。普段サーフィンをする時の行いや意識は、防災にも通じていると感じた」と話した。
同団体は今後も防災に限らず、地域で活動する人たちと連携し、それぞれの専門性を生かした催しを企画するほか、子どもたちが体を動かしながら学べる体験型イベントを開くほか、防災知識と実践力をみる「ジュニア防災検定」の実施を目指すという。