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与論島の「陸と海をつなぐ」研究「LINKAGEプロジェクト」が成果報告会

プロジェクションマッピングを利用して地下水の循環を可視化した

プロジェクションマッピングを利用して地下水の循環を可視化した

 総合地球環境学研究所(地球研)LINKAGEプロジェクトの成果報告会「与論島の陸と海-自然と社会・文化をつなぐ研究-」が6月13日、与論町地域福祉センター(茶花)で行われ、5年間のプロジェクトを総括した。

研究者、地域住民らの記念写真

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 同プロジェクトは多様な分野の研究者と地域住民が連携し、与論島の「水循環と自然資源」について多角的な研究を行うもので、2022年から調査を続けてきた。報告会では、集まった地域住民らが多様な研究成果に真剣に耳を傾けた。

 報告会は3部で構成。第1部では、年輪から読み解く過去数百年のサンゴ礁の移り変わりや、人工衛星から見るサンゴ礁の変遷、サンゴ群落の特徴などの科学的調査をはじめ、湧水を巡るソングスケイプを通した文化的相互作用の研究、1万点以上収集した古写真調査など、多様な分野の研究者による成果報告が行われた。

 第2部では、プロジェクトを構成する各ユニットが活動を報告。「与論島の水循環の特徴と変遷」「うんぱるの島・ゆんぬから学んだ自然と共に生きる知恵」「サンゴ礁生態系に関する制度と人の意識」「知の橋渡し:研究成果の可視化」などの発表があった。地形模型とプロジェクションマッピングを利用した可視化ツール「P+MM」を使った与論島の地下水の流動モデルの展示もあり、同モデルの拡大版が7月31日から、東京の国立科学博物館で展示することも発表した。

 第3部では「与論島の自然環境と暮らしに関して島の方々と考える」と題したパネルディスカッションを行った。登壇した島民からは、自然環境の再生や文化の継承、経済的な持続可能性、深く探究できる人材の必要性などが語られた。研究者からは、与論島の地質的な魅力や島民のオープンな気質に加え、「経済的な利害を超えて海を守るために自主的な行動を取る人が多く、それが地下水中の窒素濃度低減につながっているのでは」という意見も出された。

 プロジェクトリーダーで琉球大学農学部助教の安元純さんは「地球環境問題を解決するためには、研究者が原因を解明するだけでは解決しない。地域の人と問題を認識しながら一緒にやっていくことを重視している」と話す。「サンゴはまだ回復していないが、いずれ戻ってくることを期待している。10年後、20年後を楽しみにしながら、与論の人と少しずつ、できることをやっていきたい」と展望を語る。

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