沖永良部島の「あしびの郷」(知名町)で11月20日、「第2回島暮らし・デザイン・フォーラム」が会場とオンラインのハイブリットで開催され、延べ170人を超える参加があった。主催は「酔庵塾」。
今回のテーマは「みんなでつくろう!地域のための学校づくり、学校のための地域づくり」。オープニングでは、塾長で東北大学名誉教授の石田秀輝さんが「ローカルが主役の時代 誰もが誇れる離島モデルを考える」をテーマに基調講演を行った。講演で、「これまでのような住民主体の自治ではなく、自足の概念を持ち、島自慢をできる子どもたちを育むことが大切」と話した。
続くパネルディスカッションでは沖永良部高校の生徒5人と同塾メンバーが登壇。35歳以上のカーボン世代とそれ以下のゼロカーボン世代の過去20年の沖永良部とこれから20年先の沖永良部を共有し、未来を語り合った。生徒たちは「沖永良部島が大好き」「ポイ捨てが目立つのが嫌」「これ以上クラスの数が減ってほしくない」など、これからの沖永良部島に対する思いを語った。
第2部は和泊町立大城小学校PTA会長の朝戸貴子さんが「大城小もりあげ隊」のコミュニティースクールとしての事例、知名町立住吉小学校の中原明美校長が「地域の将来を担う子どもたちの育成」の事例を、それぞれ発表した。
招待講演で国際学園星槎大学大学院の三輪建二教授が「なぜコニュニティースクールが求められているのか」と題し教育現場の現状や地域で子どもたちを育むことの必要性を自身の体験を交えて話した。
同塾事務局長の竿智之(さおともゆき)さんは「子どもたちはテレビの前のスーパースターを見て育つのではなく、目の前の親御さんや地域の大人を見て育つ。皆でその意識を持って、地域で子どもたちを見守り育てていきましょう」締めくくった。