奄美・沖縄諸島の民謡を満月の下で楽しむ音楽イベント「満月音楽祭」が10月29日、与論城跡(与論町立長)で開かれる。
同音楽祭は鹿児島県の「文化の薫り高いかごしま形成事業」の助成を受けて、ヨロン島観光協会が主催する。
奄美・沖縄から7組の歌手が出演する「ライブステージ」のほか、天体観測を行う「お月見エリア」、与論の特産品や郷土料理を出品する「ゆんぬフードエリア」がある。併せて、与論の子どもたちによる「池田理恵とちびっこ島唄チーム」や、会場に満月が上がる時間には、ライブを中止して月見を行う企画も。
同音楽祭は同観光協会の岡田美保子さんと、与論島のミュージシャン川畑アキラさんによる企画。
岡田さんは「与論は鹿児島県だが文化的には鹿児島でない。奄美群島であるが、それぞれの島と交流する機会も少ないのを残念に思っていた。奄美群島の独特な文化は素晴らしく、民謡や歴史からひも解くと面白いので、歌を通して交流が生まれればと思い、川畑さんに相談した」と話す。
川畑さんは「沖縄での音楽活動の中で、各都市や島々は同じようでいて、それぞれ独特な文化に出合った。その面白さを奄美群島と沖縄の島々の歌を通じて皆さんに知ってほしい。沖縄と奄美で区切りたくなかったし、それができるのは山原ともつながりがある与論だからこそ。月がメインにあり、音が寄り添っているイベントにできれば」と話す。
出演者は 川畑アキラさん(与論島)、前田博美さん(沖永良部島)、知念こずえさん(沖縄本島 伊江島出身)、指宿桃子さん(徳之島)、ドキコーダイさん(喜界島)、前山真吾さん(奄美大島)、アスカユンヌさん(与論島)。出演順は当日発表する。
岡田さんは子どもたちに向け「いろいろな場面で選択肢が少ない離島で、大人が本気で取り組む姿を見せたい。その姿が子どもたちの心に残り、将来何かにつまずいた時に踏みとどまれるきっかけになれば」と期待を込める。
15時30分開場、16時開演。大人2,000円、高校生以下無料。問い合わせは満月音楽祭事務局まで(TEL 0997-97-5151)。