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沖永良部島で方言を使った親子向け料理教室 「むじ」「しーぶい」学ぶ

むじを使ったソーメン炒めを皿によそる様子

むじを使ったソーメン炒めを皿によそる様子

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 沖永良部島の野菜を使った料理教室「島の野菜de親子クッキング」が7月26日、和泊町保健センター(和泊町和泊)で開かれた。

むじ入りあげぞーめん(田芋の茎のそうめん炒め)

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 当日は大人6人と児童10人が参加。始めに「島むに」といわれる同島の方言を使って大脇克子さんが料理を説明。田芋の茎を使ったそうめん炒めや、トウガンを甘く煮てハイビスカスで色付けしたコンフォートを作った。方言でそれぞれ、田芋の茎は「むじ」、トウガンは「しーぶい」と呼ぶ。

 イベントの前後には方言に関心を持ってもらうことを目的としたイベントを複数開催。タイのマヒドン大学から専門家として招聘(しょうへい)したスミットラ・スララットデーチャー助教授は「とても良い活動だと思う。親子の関係がより良くなり、高齢者に尋ねながら地元の食材や知恵について学ぶことができる。私自身、ハイビスカスの花で色付けできると初めて知り興味深かった」と話す。

 3人の子どもと参加した山田貴子さんは「子どもたちと一緒に余裕を持って料理ができると思い参加した。長女は苦手な野菜も多いが、自分で作ったことで最後まで食べる意欲が湧いたようでうれしい。方言にも触れられたことで島の一員に近づけた気がする」と振り返る。

 講師を務めた大脇さんは「方言を共通語に直すのは簡単だが、共通語から方言に直すのは難しい。おいしいものを食べながらだと方言も覚えてくれる」と話す。主催者の田中美保子さんは「方言を伝える前に、子どもたちは親と一緒に料理をするのが楽しい。そこで、『しーぶい』と『むじ』を覚えれば、また食材を見かけたときなどに話が広がる」と期待を込める。

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