与論町総合運動場(鹿児島県大島郡与論町茶花)で10月9日、「町民体育大会」が3年ぶりに開催された。
55回目を迎えた同大会。青年団が行っていた各集落対抗運動会を与論町体育協会が主催となって1963(昭和38)年に第1回大会として開いた歴史を持つ。近年は台風やコロナ禍で中止になることも多かったが、今回、3年ぶりの開催となり、未就学児から高齢者まで参加した町民に笑顔が広がった。
かつて集落対抗として行われていたこともあり、得点板では「校区対抗」と「集落対抗」の2種類を並べて掲出する。事前に練習を重ねる集落もあり、子どもから大人までが全力を出し切って各種目を競い合う。与論町教育委員会の朝岡陽平さんは「(大会は)幼児からお年寄りまで、コミュニティーをしっかりつくっていくきっかけであり、年輩の鉄人が出場すると大きな拍手が起きる。校区・集落の結束を強めてくれるもの」と、その魅力と意義を語る。
コロナ禍により当初開催が危ぶまれた同大会。島内外のイベントや行事が中止・縮小される中、3年ぶりの開催実現に尽力した与論町体育協会会長の川畑充男さんは「町民が安心して参加できる大会開催のため、大勢の方々に尽力いただいた。おかげさまで皆さまに喜んでもらえる大会となった。3年ぶりに集まった多くの町民の笑顔に『与論力』を感じることができた」と話す。