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徳之島の宝が世界の宝に 世界自然遺産登録で記念式典

世界遺産認定証のレプリカを受け取った3町長と須藤明裕副知事

世界遺産認定証のレプリカを受け取った3町長と須藤明裕副知事

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 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」世界自然遺産登録記念式典(鹿児島県主催)が11月13日、徳之島町文化会館(徳之島町亀津)で行われ、関係者約150人が出席した。

玉城デニー沖縄県知事のビデオメッセージ

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 同地域は、7月26日にオンラインで開かれた国連教育科学文化機構(ユネスコ)の世界遺産委員会で、絶滅危惧種や固有種の多さ、豊かな生物多様性が評価され世界自然遺産登録に認定された。

 式典は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から関係者のみが出席し、主催者あいさつで塩田康一鹿児島県知事(須藤明裕副知事代読)は「幼少期に過ごした徳之島の宝が、世界の宝となったことを誇らしく思う。登録が一活性ではなくリピート率や滞在期間の向上に関係各所と連携をしっかりと図っていく」と述べた。

 来賓には森山裕衆議院議員ら7人が来島し、あいさつ。奄美・沖縄の世界自然遺産登録に携わってきた環境省自然環境局の奥田久局長は「18年前の登録選定の際に、徳之島は森林面積の狭さや人と自然の距離も極めて近いことから推薦には不安があった。しかし、徳之島の方々が世界自然遺産登録へ先頭に立って鼓舞し、決意と具体的な行動が国際自然保護連合(IUCN)に評価された」と世界自然遺産登録に傾けた熱意を強調した。

 式典には、玉城デニー沖縄県知事がビデオメッセージで「徳之島は貴重な動植物の密猟防止のために、ナイトツアーなど観光振興と環境保全のバランスを関係機関と協力してうまく保っている。沖縄は実験的に通航制限を設けており、徳之島の事例を参考に観光振興と環境保全を図っていく。奄美・徳之島・沖縄は同じ琉球列島に位置しており、世界自然遺産登録を期に、ますます連携していけることを期待している」と述べた。

 併せて、奥田局長から徳之島3町長へ世界遺産認定証のレプリカが贈られた。高岡秀規徳之島町長は「今後はいかにして島の宝を保全しながら経済振興を果たしていくことが課題。国や県の協力を得ながら取り組んでいく」と感謝と熱意を語った。

 式典では、徳之島町立花徳小学校の3、4年生15人が近隣の森林や河川生物の自然保護・観察や集落の文化など学習の成果を発表した。同日20時ごろ、徳之島町亀徳新港、山(さん)漁港の2カ所で記念花火が打ち上がり式典に花を添えた。

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