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徳之島・伊仙町で29年ぶり大島支部消防操法大会 地元が優勝、県大会へ

地元開催に錦を飾った伊仙町消防団のメンバー(写真提供=福留真美さん)

地元開催に錦を飾った伊仙町消防団のメンバー(写真提供=福留真美さん)

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 消防団員の消火技術を競う「第46回鹿児島県消防協会大島支部消防操法大会」が6月30日、徳之島・伊仙町の面縄漁港で29年ぶりに開催され、奄美群島内市町村の12消防団から団員約140人が消火技術を披露した。

速さと正確性が求められるポンプ操法技術で全力疾走する徳之島町チーム

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 日頃の訓練で培った技術を競い、ポンプ車の部で優勝に輝いた地元伊仙町と小型ポンプ車の部で優勝した和泊町が鹿児島県大会への出場権を獲得し、10月12日に宮城県で開催される全国大会を目指す。

 消防操法大会とは、消防団員のポンプ操法技術向上を図り、火災時の消火活動を万全のものとし、消防団員の士気を高めて住民の信頼を高めるために隔年で行われる大会。全国消防操法大会で競われる消防ポンプ操法は、消防ポンプ自動車を利用する「ポンプ車操法」と、持ち運び可能な小型動力ポンプを使った「小型ポンプ操法」の2種類で、それぞれ半数ずつの都道府県代表が全国大会に出場する。

 当日は梅雨明けの夏空の下、面縄港から見える紺碧の海をバックに、群島内の首長や議員、関係者、家族などが見守る中で競技が行われた。ポンプ車操法部門では団員5人が指揮者の号令の下、機敏な動きにより準備から放水、撤収まで一連の動作でタイムを競った。この動きは実際の現場で行われるポンプ作業で、ホースの引きずりや曲がりなどは減点対象となる。

 大島支部長の安田壮平奄美市長は「競技では日頃の訓練の成果を存分に発揮し、互いのきずなを深めて消防への意識と連帯感を高めてほしい」と開会式であいさつ。消防署員と共に昼夜を問わず活動する団員への感謝を伝え、団員を激励した。

 審査では安全性、迅速性、確実性などを基準に順位が付けられ、「ポンプ車の部」では、1位=伊仙町、2位=徳之島町、3位=和泊町、「小型ポンプの部」では、1位=和泊町、2位=伊仙町、3位=徳之島町が選ばれ、開催地の伊仙町と和泊町が8月30日に開催される鹿児島県大会出場権を獲得した。

 伊仙町消防団の樺山修二団長は「今回伊仙町の競技者はほぼ全員新人で、4月中旬ごろ、規律動作の練習から始めた。毎日仕事終わりに集まり、消防署員やOBなど多くの先輩の指導があり、みんなの力で勝ち取った成果。今回の結果を受けて、若い人たちが増え定着してもらえれば」と期待を込める。

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