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佐賀のノリ漁師が「ラ・カンパネラ」披露 徳之島町文化会館30周年記念で

フジコ・ヘミングさんの代表曲だった「ラ・カンパネラ」を情感豊かに弾く徳永義昭さん(写真提供=徳之島町文化会館)

フジコ・ヘミングさんの代表曲だった「ラ・カンパネラ」を情感豊かに弾く徳永義昭さん(写真提供=徳之島町文化会館)

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 今年4月に他界した世界的ピアニスト、フジコ・ヘミングさんが奏でていた難曲「ラ・カンパネラ」に心を揺さぶられ、その日以来、独学でこの曲をマスターした佐賀県のノリ漁師・徳永義昭さんが5月24日、徳之島町文化会館(徳之島町亀津)でリサイタルを開いた。同館開館30周年記念の一環。

熱烈な徳之島ファンに囲まれて

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 徳永さんはトーク、手品を披露しつつ、ピアノを演奏。450人を超える徳之島の聴衆を沸かせた。

 2020年のテレビ番組で、憧れのフジコ・ヘミングさんにピアノ演奏を披露した徳永さんは、今から12年前の52歳まで1年の半分をノリ漁、残りの時間をパチンコなどに費やす日々だったという。家人のお金を拝借してまでギャンブルやお酒に浸っていたある日、テレビから流れて来たリストの難曲「ラ・カンパネラ」を耳にし、その繊細な美しさに衝撃を受けた。その曲を弾いていたのが波乱に満ちたピアニスト人生を送って来たフジコ・ヘミングさん。以来、一本指からピアノの練習に打ち込み、毎日10時間もの練習を重ねたという。

 「いつも使う高音黒鍵は使いすぎてすり減ってしもうたけん、自分で色ば塗り直した」など、全編佐賀弁で披露したトークの中では、これまでの道のりやフジコさんとの触れ合い、テレビ取材の裏話を語り、合間に見せる手品と共に会場を大きく沸かせた。徳之島へ来るまでに九州でもリサイタルをこなしてきたが、島の人のリアクションは最も大きかったと感想を語り、「ぼくはピアニストじゃないけど、ピアノを通じて初めて訪れる場所でこうして皆さんとお会いできるのが何よりの宝」と笑顔で語った。

 徳永さんのストーリーは世界的にも注目を集めており、国内の新聞各社、テレビ局をはじめ海外の取材クルーも密着ドキュメンタリーを制作している。今年秋には映画「ら・かんぱねら」が公開を控え、撮影は既に終わっている。海外スタッフによるドキュメンタリー映画も同時進行で進められており、2025年春に公開予定。同作品はヨーロッパ三大映画祭であるカンヌ、ベネチア、ベルリン国際映画祭への出品も決まっている。

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