沖永良部島・和泊町手々知名の子育て支援施設「SMAPPY(スマッピー)」内のスペースに、アパレルショップ「CARAVAN HOLIC(キャラバンホリック)」がオープンして2カ月がたった。「地球に優しいセレクトショップ」をうたい、処分予定の衣類を扱う業者から子ども服などを仕入れて販売している。
店主の中山優さんは以前から自らが着なくなった古着を、「捨てるくらいなら似合う人に着てほしい」とフリーマーケットで定期的に販売してきた。「大阪の実家にあった服は全て母親に送ってもらってもうない」と笑う。
店を始めるきっかけは、8月に予定していた帰省が新型コロナウイルス感染症の影響でキャンセルになったこと。浮いた交通費で商品を仕入れてフリーマーケットでの販売を考えていたところ、スマッピーから空きスペースで出店しないかと提案があったという。
「離島は送料が高く、購入した服のサイズやイメージが合わなかった時のリスクが大きい。サイズも含めて自分の目で見て買ってほしい」と、実店舗の意義について話す。商品は全て自らが気に入ったものに限っており、自信を持って薦められるのと共に、売れなかったとしても自分で買ったと思えば納得できるからだという。
店名の「CARAVAN HOLIC」を直訳すると「隊商中毒」。過去にキャンピングカーでのアメリカ横断経験があるほど、遊牧民的な生活スタイルが好きなことから命名した。
利用客の武原千恵里さんは、「店頭で手に取って見られるショップは離島では珍しい、子どもにもファッションを選ぶ楽しみを与えてあげられるのはうれしい」と話していた。
営業日は土曜・日曜の12時~17時。