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沖永良部島の昇竜洞でスマホ用音声ガイド 地域通訳案内士がAIで制作

昇竜洞事務所の受付に音声ガイドの案内ボードを設ける管理人の横山さん

昇竜洞事務所の受付に音声ガイドの案内ボードを設ける管理人の横山さん

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 沖永良部島の鹿児島県指定文化財・天然記念物の鍾乳洞「昇竜洞」(知名町住吉)で1月5日、AIを活用したスマートフォン用音声ガイドの運用が始まった。

昇竜洞の内観

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 音声ガイドを制作したのは、昇竜洞を運営する「おきえらぶフローラル」のスタッフで、地域通訳案内士の資格を持つ田中友子さん。自身のガイド知識とAIツールを組み合わせて制作した。電波の届かない洞窟内でも快適に利用できるよう、受付に掲示したQRコードから事前に音声データをダウンロードする仕組みを取り入れた。

 田中さんは同社が運営するホテルのフロントスタッフで、これまでにもAIを使って周辺施設案内のウェブページを構築してきた。昇竜洞では以前から洞内で音声ガイドを流していたが、徒歩約30分の行程の各所で同じ説明が繰り返される内容だったため、昇竜洞管理人の横山達也さんとも以前から改善について話題に上がっていたという。

 制作のきっかけは、同島への海外からのクルーズ船寄港に当たり、英語圏の観光客への対応をAIに相談しながら英語の音声ガイドを制作したこと。これを日本語版にも応用できると考え、音声読み上げソフトを使って制作した。田中さんは「かわいいアニメキャラのような声も試したが、最終的に最もオーソドックスに感じる女性の声を選んだ」と振り返る。

 音声ガイドは7分32秒の長さで、昇竜洞の見どころを凝縮した内容。1963(昭和38)年の発見から昇竜洞の成り立ちをはじめ、「きのこの森」「ダイヤの御殿」などの鍾乳石の特徴について解説する。田中さんの地域通訳案内士の知識とバスガイドの経験を生かした構成で、足元の安全への注意喚起も盛り込む。横山さんも実際に音声ガイドを使って洞内を歩き、「理想に近づいた」と喜びの声を上げた。ホテル館内にもダウンロード用のQRコードを掲示しており、「ホテルから昇竜洞までの車での移動中に聞くのもお勧め」だという。

 田中さんは「昇竜洞は日本鍾乳洞9選にも選ばれているすごい洞窟。島の宝として、観光客だけでなく、島内の団体の予算がないときの簡易なガイドとしても、大人が子どもに説明するための事前学習用としても使ってほしい」と呼びかける。

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