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沖永良部・国頭字の橋口さんが新米を精米 田んぼに憧れ米作り14年目

精米機に入った米と橋口さん

精米機に入った米と橋口さん

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 沖永良部島和泊町の国頭字に住む橋口盛一さんが9月29日、自身の倉庫で今年収穫した米を精米した。もみを精米機にかけ、仕上げ後はざるに移して風にさらし、ちりを飛ばすまでの工程を行った。途中で、橋口さんに米作りを学ぶ葉棚清二さんもドリンクとバナナを手に駆けつけた。

(左から)葉棚さんと、精米作業を手伝う橋口さん

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 橋口さんはジャガイモや里芋などを栽培する農家で、米作りは2012(平成24)年に始めた。主に家族で食べるためで、手伝ってくれた親戚にも分けているという。例年は2~3月に苗を作り、4~5月に田植え、8月ごろに収穫するという。品種は「ひとめぼれ」。

 国頭字はかつて、海に囲まれているため塩害で農作物が育ちづらく、内陸に比べて米作りが少ない地域だった。同字出身の橋口さんは高校生の頃、下校中に他の字の田んぼを見て「きれいでうらやましい」と感じていたという。そこで2012(平成24)年に一念発起して米作りに挑戦。徳之島から苗を仕入れ、試行錯誤で技術を積み重ねてきた。

 橋口さんは「舌はごまかせないので、(自家製の米は市販品に比べて)味はおいしくないが、一朝一夕ではできるものではないので、米を作れるということは自信になる」と話す。米作りの工程を子どもや孫に見せられることも続ける理由の一つだという。

 当日は近所に住む農家仲間の葉棚さんも、橋口さんの勧めで作った陸稲(おかぼ)を持ち込んで精米に挑戦。陸稲は花の連作障害対策にもなるという。葉棚さんは「(橋口さんは)米作りの師匠。自分も初めてやってみたが、うまく実らない。まだまだ教えてもらうことがある」と意気込む。

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