
沖永良部島のコチンダホテル(和泊町和泊)が宿泊棟を建築し、2月10日に約2カ月間にわたる赤瓦(琉球瓦)の瓦ぶきを終えた。作業は、赤瓦の製造販売施工を行う島袋瓦工場(沖縄県与那原町)の職人2人が来島して行った。
赤瓦の屋根の前で沖永良部島のポーズ(左から、町田さん、松堂さん、島袋さん)
同ホテルは1951(昭和26)年創業の東ホテルの新ブランドとして2019(平成31)年4月にオープン。今回建設中の宿泊棟は2棟目で、1棟目に引き続き、瓦ぶきを島袋瓦工場に依頼した。オーナーの町田実彰(さねあき)さんは「島では珍しい瓦で、飛行機に乗ったお客さまも空から見える。明るい雰囲気のオレンジ色で、経年で色が変わるところや、周りの自然の緑と合っているところがいい。こういうホテルもあるんだなと思って見てくれれば」と話す。
島袋瓦工場の社員で職人歴30年以上の松堂隆さんは「元請け業者の方に搬入作業や弁当の手配もしていただき、作業に集中できた。赤瓦を見てきれいだと思ってもらえれば」と話す。今回、同社社長から、社長の孫で、初現場の島袋琉威さんの指導役も任されたという。
島袋さんは「丁寧に教えてもらい、初めて最初から最後まで一通りやれて自信がついた。職人の大変なところを少しでも良くして、もっと仕事を増やして今より会社を大きくしたい」と意気込む。松堂さんは島袋さんの仕事ぶりについて、「徐々に動きも良くなり、仕事も早くなっていった。人には人のやり方があるので、自分なりのやり方を探ってほしい」とエールを送る。