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沖永良部島にリメークの店 物件探しに3年、大島紬などのリメーク品販売

(左から)西田かつみさんと西田真弓さん

(左から)西田かつみさんと西田真弓さん

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 着物などのリメーク品を扱う店「Atelier Kamijo(アトリエ・カミジョー)」が2月2日、沖永良部島でオープンした。預かった大島紬(つむぎ)など伝統織物のリメークや、リメーク品の製作・販売などを行う。

アトリエ内観

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 店主は神戸出身で、同島にルーツを持つ移住4年目の西田真弓さん。知名町新城字出身の母親のかつみさんも共に店を切り盛りする。西田さんはカナダで舞台衣装製作、日本でアパレルメーカーのファッションデザインと20年以上にわたり服飾のキャリアを経験。祖母が西田さん母子に残した大島紬の反物を見て、伝統織物への興味が高まっていったという。

 西田さんは「大島紬は1300年以上前からあり、生地が丈夫で3代にわたって着られる。自分はファストファッションも作ってきただけに、そのすごさが伝わる。この魅力を多くの人に知ってもらうため、身近に使えるものとして生まれ変わらせたい」と意気込む。アトリエにはネックレスやヘアターバンなどのリメーク品が並ぶ。店名にある「Kamijo」は、かつみさんが幼少期に地域で呼ばれていたヤーナー(沖永良部島の方言で幼名)から取った。

 アトリエを立ち上げることを決めてから物件探しに約3年かかったという。今回の物件とは、西田さんが通う島ムニ(沖永良部島の方言)教室で呼びかけて1年後にメンバーから親戚を紹介されたことで出合った。物件探しについて、西田さんは「いい条件の物件が見つかっても自分でリフォームから始めると大変で、すぐに使えるところを探し続けた。探していると周りに話すことが大事。どの地域がいいか聞かれることで自分の選択肢も広がっていく」と振り返る。

 今後、裁縫教室も予定しているという。西田さんは「母も長年裁縫の仕事をしてきたので、いい技術を持っている。この島でものづくりが一つの仕事として根付いてくれたら」と話す。

 営業時間は10時30分~17時30分。日曜定休。

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