旧暦の8月15日に当たる9月17日、「与論十五夜踊り」と同じ日に「トゥンガモーキャー」と呼ばれる伝統行事が行われた。
グループホームで地元のおじいちゃんおばあちゃんに応援されながらお菓子を取る子ども
台風の影響が懸念されたが、台風13号と14号の束の間の晴れ間に恵まれ、子どもたちは家々の玄関前に供えられたお菓子や餅を取り、持ってきたかばんに詰めながら練り歩いた。
この行事は、豊作を祝って供えたトゥンガ(団子・餅)を子どもたちが取ってもいい日とされている。トゥンガが減れば、「神様が召し上がってくださった」ということで、「大変喜ばしいこと」と受け止められる。子どもの知恵と健康を喜ぶ意味合いもある。
かごに菓子を入れて供える家が多いが、子どもたちを喜ばせようとゲームを用意したり、つるしたり、綿あめを振る舞ったりするなど工夫する家もあり、子どもたちが宝探しのように夢中になって歩き回る姿が見られた。
初めて参加した小学生児童は「こんなにお菓子をもらえてうれしい。いろいろな所に置いてあって、探すのが楽しかった」と話していた。子どもたちと一緒に回っていた保護者は「いつもはあまり顔を合わせない近所の方がニコニコと笑顔で子どもたちと交流する姿が見られ、地域の大人と触れ合ういい機会になっている。本来の意味も伝えながら、よき伝統として続いてほしい」と期待を込める。