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沖永良部島で登校しながら4年間ゴミ拾いした親子、鹿児島県から表彰

(左から)大福寛侍君と父・和寛さん

(左から)大福寛侍君と父・和寛さん

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 沖永良部島・和泊町在住の大福寛侍(かんじ)君と父・和寛さんが4年間続けるゴミ拾い活動「通学路キレイ隊」が8月2日、道路の美化清掃に大きく貢献したとして鹿児島県から知事表彰された。寛侍君は「びっくりしたけど、うれしい。もっと頑張ろうと思った」と話す。

表彰状を手にする寛侍君

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 寛侍君は小学2年から小学6年の現在まで、通学する和泊小学校に登校中の15分間、マジックハンドでゴミを拾いながら登校している。きっかけは同じ島内でビーチクリーンを続ける3姉妹「うじじきれい団」の活動を知ったことから。毎日海へ行くことは大変だが、陸にもゴミは落ちており、登校しながらであれば毎日できると考え、父・和寛さんと一緒に始めた。

 最初は手で直接拾っていたが、やがてトングに代わり、それも古くなり2代目を新調。小学6年から和寛さんが「同級生も興味を持つのでは」と思いマジックハンドに代わった。拾ったゴミは、学校に設置された大福さん親子と同級生が作った特製のゴミ箱に入れるという。

 和寛さんは「僕も運動できるからありがたいし、写真撮影が成長記録にもなると思って始めたら4年がたった。夏休みには各字のラジオ体操に参加しながらゴミを拾ったり、陸から下りられない浜にカヌーで行ってゴミを持ち帰ったり、こちらもいろいろな経験をさせてもらっている」と話す。

 島内のゴミには、火がついたままのタバコや、いつも同じ場所に置かれた缶コーヒーなどがあるという。寛侍君は「自分たちが暮らす場所を自分たちで悪くしている。みんなも少しでも拾ってほしい」と島民らへメッセージを送る。

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