与論島で8月29日、親子向けにサンゴ礁の海の観測会が行われた。参加者は晴天の中、グラスボートに乗りリーフのサンゴをはじめとした生き物を観察した。
主催はNPO法人「海の再生ネットワークよろん」。島民らにより一層、島の自然環境を知る機会を提供したいと公益財団法人日本財団「海と日本PROJECT2021」の助成を受け実現した。
事務局長の池田香菜さんは「島内でもコロナの陽性者が確認され、夏休みのイベントが次々と中止となる中、何か夏休みの思い出になるようなことができないかと開催を決めた。夏休み最後の日曜日なので宿題に追われて参加者がいないかもしれないと不安だったが、無事開催できてホッとしている」とほほ笑む。
同NPOは小・中・高生の児童・生徒のみで参加できる企画をメインに行っていたが、今回初めて親子を対象とした。参加した親子連れは「海に行くと言っても小さい子がいると波打ち際で遊ぶ程度。子どもには初めて海の底を見せることができた気がする。魚、亀、サンゴとたくさんの生き物をたくさん見つけて一緒に楽しむことができた」と話していた。
池田さんは「島に住んでいてもなかなか海に行かない家庭も多い。これだけ素晴らしい環境が身近にあることを体験できる機会を増やしたい。親子向けは初めての試みだったが、いつも以上に小さな子どもたちに経験してもらえたのがうれしかった」と振り返る。