与論小(与論町朝戸)の児童23人が2月27日、赤土の流出を防ぐグリーンベルトについて講義を受けた後、植栽活動に取り組んだ。
同活動は、2022年に環境省からグリーンワーカー事業の補助金を得て、NPO法人「海の再生ネットワークよろん」と一般社団法人「E-Yoron」が協働した取り組み。
児童らは教室で、「赤土の流出がなぜ起きるのか」や、環境や産業に与える影響とグリーンベルトの有効性、グリーンベルトに適した植物について学び、作業現場までバスで移動した。
植栽する植物は根が強く、沖縄県でも推奨されているベチバーを使った。児童らはベチバーに触れ、根の感触を体感しながら植栽作業に取り組んだ。
70本のベチバーを植え終え、児童からは「ベチバーの根が丈夫でびっくり」「土が固くて掘るのが大変」「赤土が流れ出すことで与える影響や、グリーンベルトで防げることなど、ほとんど初めて知ることだった」「地層についても、土や石にもたくさん種類があることを初めて知って驚いた」などの感想が聞かれた。
同NPOの池田香菜さんは「サンゴの保全を目的に活動しているが、海だけ見ていてもサンゴは守れない。陸にも目を向けなければならない。赤土の流出は海だけでなく農家にも影響するが、どうしようもないことでなく、対策もできる。今回の授業を通して、コツコツと行動を起こすことで、自分で守れることもあると気づくきっかけになってほしい」と期待を込める。