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徳之島で「GCD」 奄美群島で島おこしに取り組む6人が活動内容発表

各島から集まった地域活性の島輿師(しまおこし)たち

各島から集まった地域活性の島輿師(しまおこし)たち

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 奄美群島で「島おこし」に関わる男性5人、女性1人が活動内容を発表するプレゼンテーション形式トークイベント「島サバクリエイティヴGCD(ガシド)」が2月3日、徳之島町生涯学習センター(徳之島町亀津)で行われた。主催は奄美群島広域事業組合。

与論島観光エコツアーガイド代表 佐藤伸幸さん

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 同イベントは、奄美群島人材育成事業の一環として行われ、今回が10回目。現在進行形のさまざまなジャンルで地域活性に取り組む「島興師(しまおこし)」たちが毎年、各離島での闘ぶりについて発表する。

 「ガシド」とは奄美群島の方言で「そうだね」と共感を示す言葉で、各島から選ばれた報告者たちが語る島への熱いに対して、来場者らが声をそろえて「ガシド!」とエールを送るのが恒例となっている。

 喜界島の谷川理さんは2021年に地域おこし協力隊として移住。素材はいいがスポットライトを浴びていない喜界島の食材を何とかしたいという思いから、今までにない特産品作りをしようと決意。2023年に「株式会社HOWBE」を設立し、喜界島初のクラフトビールや花良治(けらじ)みかんの果汁を使ったシロップなどを開発。クラウドファンディングではスタートから3日で目標金額の200万円を達成するなど支援者も多かった一方、心ないコメントに落ち込む時期もあったと話し、そんな時に救われた島の人の言葉なども紹介した。

 徳之島の大保健司さんは、60以上の離島巡りを経て2020年に徳之島へ移住。その際に自身が困った家探し・仕事探し・情報不足を少しでも解消したいと2022年、とくのしま伊仙まちづくり協同組合を設立し事務局長に就任。「地域の人手不足解消」「移住者の雇用環境創出」を目的に労働者派遣事業を行っている。同年に子どもが生まれ、島の人に「この子は島の子だよ」と言われたことで島の人口減少やそれに伴う課題が他人事ではなくなったという。現在は同組合運営の傍らSNSによる徳之島の情報発信や空き家対策、島内の小中高生らへ島の魅力を伝える活動などに取り組み、「徳之島にヒトの還流が起こる土壌づくりを目指している」と話した。

 イベントの模様はユーチューブでも生配信したほか、会場では奄美群島チャレンジ商品展示販売会を開催。シーグラスをモチーフにしたご当地グミや、奄美大島独自の天然染色生地を使った衣服「SUNSHINE FABRIC」など工夫を凝らした特産品が並び、にぎわいを見せた。

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