沖永良部酒造の代表銘柄「稲乃露30%」が8月3日、フランス・パリで開催された「Kura Master 本格焼酎・泡盛コンクール2021」黒糖焼酎部門で金賞を受賞した。
「フランスの地で行うフランス人のための日本酒コンクール」を掲げる同コンクールは2017年から毎年開催。5回目となる今年、本格焼酎・泡盛コンクールが新設された。審査員には、ヨーロッパで活躍するソムリエや、シェフ、飲食店経営者などが名を連ねる。
沖永良部酒造社長の徳田英輔さんは「稲乃露30%」が評価された点について、「ほのかに甘い香りで、しっかりとコクのある味わい。ヨーロッパではストレートが好まれるので、パンチ力が好まれたのでは」と分析。「稲乃露30%」の日本人へのお勧めの飲み方は、香りが立つお湯割りだという。「受賞の知らせはメールで届いた。忘れていたので驚いた」と振り返る。
徳田さんとヨーロッパとの関わりは2014(平成26)年から。奄美群島日本復帰60周年記念事業として行われたドイツでの黒糖焼酎の商談会参加をきっかけに、今ではデュッセルドルフやベルリンなどの都市の飲食店に同酒蔵の銘柄が並ぶ。今回のコンクール参加の動機について、「受賞すれば胸を張ってドイツからヨーロッパ圏に展開できると思った」と話す。
同賞は、奄美大島酒造(龍郷町)の「浜千鳥乃詩」も受賞。プラチナ賞は、弥生焼酎醸造所(名瀬小浜町)の「弥生」、朝日酒造(喜界町)の「壱乃醸朝日」が入賞している。