移動博物館「博物館がやってきた in 与論島」が10月19日~22日、砂美地来館(与論町茶花)で開催された。
実験会場「とほうもなく冷たい世界」 マイナス196℃の液体窒素から空気の体積について学ぶ
同取り組みは、鹿児島県の「学ぼう郷土の自然」移動博物館実施事業の一環。特別支援学校や離島など、普段博物館まで足を運ぶことのできない人を対象とし、年に一度、1校(離島であれば1カ所)を巡回している。与論島は今回で3回目。4日間で1102人が来場し、盛況に終わった。
会場では、昆虫や貝の標本、動物の剥製のほか、実際に触ることのできるブースに恐竜の化石や鉱物、生きたヘビを展示。子どもたちは恐がりながらも、そっと触れる子ども、首に巻く子どもなど、それぞれの方法で生きたヘビに触れた。
体験・実験ブースでは、「とほうもなく冷たい世界」としてマイナス196℃の液体窒素を用いて空気の体積を学んだり、ペットボトルの破片からユビコプター作ったりした。中には、連日通う子どもの姿もあった。
夜間には星空観察会も行った。
来場した子どもらからは「恐竜の時代に興味があって本やインターネットなどで調べるが、実際に目にするのは初めて。三葉虫の化石が見たくて博物館に来た」、「(化石を)発掘したのがすごい。実験で冷たい液体窒素の中に入れると風船がしぼみ、空気に触れるとまた元に戻った」などの感想が聞かれた。
一緒に来場した保護者は「家に帰ってきたとき、博物館で見てきたことを一生懸命話してくれた。映像で見るだけでは、また見たい、博物館行きたいとはならなかったと思うので、このような機会はありがたい」と話す。