奄美群島の個性を深く理解し、その価値を高めて仕事や暮らしに生かすことを目的に、鹿児島大学が開設している「奄美環境文化教育プログラム」の3期目が今年も6月17日~10月7日に開講される。
2021年度に始まった同プログラム。3年目となる本年度は、奄美群島の自然、歴史、文化を体系的に学ぶ入門コース「基幹プログラム」に加え、初めての試みとして、入門コースで発見した奄美の価値を社会に実装していくことを目的とした応用コース「実装プログラム」を開設する。
「基幹プログラム」は、全70時間をオンライン授業と現地実習を組み合わせて実施。奄美群島全域から多様な世代や経歴を持つ受講生が集まり、大学教員に加え、地域の年配者や事業者などと交流しながら学び合うカリキュラムが特徴。
新たに設ける実装プログラムは、「奄美群島の価値や魅力を見つめ直した上で、地域の自立的発展につなげていくために有用なデザイン思考などの実践的スキルを身につける」ことを目的とした内容。オンライン授業と、各島の受講生同士が交流できる形態の授業を組み合わせた内容を計画する。開講期間は10月~翌2024年2月を予定し、昨年度までの「基幹プログラム」修了者が受講できる。
プログラムを主催する同大法文学部高等教育研究開発センターの小栗有子准教授は「奄美環境文化教育プログラムは、奄美のことを大切に思う人が、もっと奄美のことを知りたい、何か奄美のために行動したいという動機で受講している。奄美群島の自然、歴史、文化について、島やシマ(集落)を比較しながら深く学び、島の未来について一緒に考え、行動していける方の参加に期待したいし、応援したい」と話す。
現在、基幹プログラムの受講生を募集している。受講無料。申請締め切りは6月9日。