徳之島花徳闘牛場が整備されたことを記念して7月10日、地域住民を対象としたリニューアル記念闘牛大会が開催された。
当日は徳之島出身のアーティスト安田竜馬さんらの歌声を地元の子どもたちが手舞い(踊り)で盛り上げ、イベントに花を添えた。
徳之島にとっての闘牛文化は400年以上続く大切な文化で、牛主は日2回の餌やりやトレーニングを兼ねた散歩、ブラッシングなど日々の世話を通し愛情を注ぐ。
こうした「闘牛にとっての『日常』にこそが文化」との考えから、徳之島では2020年、観光客向けに『闘牛ふれあい体験アクティビティ』が受け入れを開始。闘牛が闘っている迫力のある姿だけでなく、日常にも触れてもらい本当の「闘牛文化」を島外の人にも知ってもらうのが狙い。新しくなった花徳闘牛場は観光客と島民・闘牛文化の交流する場となる。
今回はコロナ禍ということもあり対外的な宣伝は控え、集落住民が楽しむ昔ながらの闘牛行事となった。主催した花徳闘牛組合は3月、鹿児島県の事業を活用し観光・交流の拠点として整備された花徳闘牛場を活用する団体の一つとして組織された。
同組合の一員である中島友記さんは「今回のイベントを通し、新しくなった闘牛場に地域の方々が愛着を持ってくれたらうれしい。この場所を拠点に徳之島の闘牛文化を島外の方にも知ってもらいたい」と話す。
世界自然遺産に登録され、増加することが予想される観光需要に対応し徳之島観光の目玉の一つになることが期待される。