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与論町でイベント「Ma-jin防災デイ」 共に「もしもの事」を考える

備災運動会の様子

備災運動会の様子

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防災を考えるイベント「Ma-jin防災デイ」が3月11日、与論地主・琴平神社(与論町立長)で開催された。主催はわくわくゆんぬプロジェクト実行委員会。

東北から与論へ漂着した箱

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 イベントには約140人が参加。防災慰霊祈願や震災についてのトークセッション、備災運動会、防災関係の展示、高校生による避難グッズの提案、消防署によるAED講習、復興歌合唱、炊き出しが行われた。

 トークセッションではビーチクリーンボランティア「海謝美」の阿多尚志さんが、東北の漁協の箱が7~11年かけて太平洋を周り与論島まで漂流したことを話し、自然の大きなつながりと遠い土地の災害が無関係でないことを示した。

 その他、阪神淡路大震災と東日本大震災の経験者2人が被災体験と、自分たちにできる備えを語り、参加者が真剣に耳を傾けた。

 備災運動会では災害の場面を想定しながら楽しめる競技を企画。ガラスの破片に見立てたサンゴ片の上を、身近なもので足を保護しながら歩く「ペークピンギRUN(早く逃げる)」、歩行困難者や高齢者を運び出す運搬レース「ハシギてぃGO(おんぶして)」、水を充填した訓練用消火器を利用した射的「TONTONキャーシュン(早く消す)」など。実際的な内容を含みながらも、参加者の笑顔は絶えなかった。

 与論町総務企画課防災担当の竹本友樹さんは、与論町の防災計画について話した。「与論町と国頭村の間にもトラフがあり、そこで地震が発生した場合は3分で津波が到達する。気象庁の発表が3分ほどなので、大きな揺れを感じたら直ちに避難してほしい」と注意を促す。竹本さんは「行政の訓練と違って身近な雰囲気でとても良かった。このような自主防災組織ができて、今後も防災についての機運が高まってほしい」と話す。

 沖永良部与論地区広域事務組合消防署与論分遣所の本哲文所長は「行政の立場ではできないことを、ボランティアの方々が協力して運営して、とても素晴らしい。今後も協力して盛り上げたい」と話す。

 同実行委員会代表の沖道成さんは「東北大震災の被災者への哀悼や復興の祈りが、与論島にもっと広がればと思いイベントの発案に至った。『Ma-jin』は与論の方言で『一緒に』『共に』を意味している。それに英語で想像するを意味する『イマジン』をかけ合わせ、『一緒に、もしもの事を想像して、防災イベントを楽しもう』という意味を込めた。計画を進める中、防災のプロも協力に携わってくれるようになり、想定以上の広がりが参加者に防災備えへの啓発にまでつながり、とてもうれしい」と手応えを明かす。

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