沖永良部島知名町の住吉地区振興センター(知名町住吉)で3月4日、「住吉字(あざ)プロジェクト」の最終報告会が行われ、住民やプロジェクト関係者など28人が集まった。
(左から)鹿児島大学の金子満准教授、住吉字の奥村吉夫区長、(株)アネシスの吉留大輔さん
持続可能で自走できる「字」を目指す一環として、住吉字の住民がアネシス(鹿児島市)と鹿児島大学の協力を得て、4回にわたり字の未来を考えるワークショップを行った。8月のプロジェクト・キックオフ以来、住民へのアンケートを実施。アンケートの集計結果を元に1月からワークショップを開き、参加した小学生から高齢者までの各世代が字の未来について、共に考えた。
コロナ禍で字の行事や活動ができず人との関わりが少なくなっていることや、高齢化や人口減少により活動できる幅が小さくなり持続の危機にあることを確認。そのうえで、移住者が住みたいと思う字や、みんなが住みやすい字にするためにはどのような取り組みをすべきかを考え意見を出し合った。
奥村区長は「すぐできることとして、まず花いっぱい運動をしよう。花があることで人が集まり、会話が始まる。みんなが笑顔であいさつして住みやすい字にしたい」と前を向く。
参加した住民の一人は「豊かな自然がいっぱいあって、海も夕日もきれい。人間性が良くて、みんなの意見を出し合える環境はなかなかない。住吉で暮らす未来が楽しみになった」と笑顔を見せていた。
最後は「プロジェクトはこれで終わりではなく、ここからがスタート。住んで吉、住みやすい住吉にしよう」と全員の拍手で締めた。