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コロナで中止となった日本国際観光映像祭 与論島からオンライン開催へ

与論島から遠沖縄本島を臨む。1972年までアメリカとの国境だった。

与論島から遠沖縄本島を臨む。1972年までアメリカとの国境だった。

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 オミクロン株を中心とする急速な新型コロナウイルスの拡大で一度は中止となった「第4回日本国際観光映像祭(以下JWTFF)」が3月16日・17日、与論島からオンライン配信限定で開催される。

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 JWTFFは、国連世界観光機関(UNWTO)認定の国際観光映像祭ネットワークCIFFTにおけるアジア唯一の正式メンバー映像祭として、2019 年に第1回大会が開催された。与論町は同大会に出品した観光動画「Yoron Island Japan in 8K HDR」で国内部門グランプリを受賞。ユーチューブで公開されている同動画は3月10日時点で988万回以上、再生されている。

 第4回大会には、国内部門201 本、国際部門1542 本と、過去最高となる応募数の作品が集まっており、当初の開催予定地であった青森県内からも多くの応募があったという。青森大会は中止となったが、国内外からの応募者の期待と希望に応えたいと別の開催地を求めていたところ、第1回大会から縁のあった与論町が「オンライン開催であれば」と受け入れた。

 JWTFFの特徴的な取り組みとして、コンペティションとは別に、映像作家を各地に派遣し、短期滞在期間中に即興で作品を作るART&FACTORY JAPAN事業がある。今大会では3本の新作映像をプレミア上映予定。与論町役場商工観光課の裾分大喜さんは、「何度も島を訪れるリピーターは、美しい浜や海だけでなく与論の持つ歴史、文化、そして人々の魅力を知っている方々。映像作品を通して、与論島の知られざる魅力を世界に発信していただきたい」と期待を寄せる。同町が、国際認証団体グリーン・デスティネーションズ(Green Destinations)の認定する「世界の持続可能な観光地TOP100」に選出されていることを受け、大会期間中、「SDGsツーリズムの最前線から」と題したトークセッションも行う。

 現在、世界中がウクライナ情勢に注目している。JWTFFディレクターの木川剛志さんは「観光は平和があってこそ。観光映像は商業コマーシャルと違い、そこにあるリアルを感性で人々に伝え、観光が人生に必要だということを改めて深く認識するためにある。知らない世界を知り、対話し、分かり合えること。観光映像のこの大きな役割をみんなで考えたい」と思いを語る。

 開催に先駆けて公開した各部門賞やグランプリの対象となるオフィシャルノミネート作品には、与論町のほか、徳之島など奄美群島内からも複数の作品が入選している。

 大会の模様は両日共10時~19時、公式ユーチューブチャンネルで配信する。

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