与論島の伝統的な民具を記録し後世に伝えるために制作した写真集「与論島のたいせつなもの」が3月12日に発売された。兵庫県出身の移住者で与論島に移住し「道草yoron」として活動する福山徳子さんが制作を手がけた。島の方言と共に民具を記録し、どのページも島民が笑顔で映る写真集となっている。
福山さんは2024年に移住し、島の植物や民具の作り手を探す中で、技術や材料となる植物が徐々に失われていることに直面した。これらが消えてしまうのはあまりにももったいないと思っていた折、友人の勧めで課題解決講座「与論イノベーんちゅ講座」を受講。ビジネスプランコンテスト「ワイたんDAY!AWARD2025」で「与論島の民具を現代によみがえらせる」プランを発表してグランプリを受賞し、伴走支援を受けながら写真集を完成させた。
同写真集は「ないよりはある」を大切にし、見当たらなかった民具も島民の協力で再現や代替品を用いて「形」にすることにこだわった。1ページにつき1つの民具を紹介し、モデルは全て与論島の「ユンヌんちゅ(与論生まれの人)」が務めた。ユンヌんちゅの笑顔や与論の風景が盛り込まれている。
福山さんは「写真に添えるキャッチコピーの考案が大変で、イメージに合う言葉を考えることに時間をかけた。これにより、観光客が見ても島のイメージが伝わるものになった。読者から『キャッチコピーがとてもいい』『与論のために本当にありがとう』などの声を頂いている」と話す。「写真集があることで、民具について多くの声を拾えるようになったので、次の増刷に生かしたい。民具の名前を残しながら再現し、現代によみがえらせる形ができたのでは」とも。
写真集で紹介した民具の一部は販売し、制作のための治具も再現しながらワークショップを行う予定。
価格は2,200円。ヨロン島観光協会、#ROUTE623Garage、サンコーラル、まごころ市、くじらカフェ、シマノマで扱う。