徳之島の世界自然遺産登録を祝い、自然保護の啓発を目的とする、島民による手作りの祭典「宝(ほー)ランド祭り」が12月5日、徳之島地域文化情報発信施設「徳之島なくさみ館」(伊仙町目手久)で開かれ、創作ダンスや徳之島出身のアーティストが出演し世界自然遺産登録を祝った。
「世界の宝を守る島人(しまんちゅ)宣言」する樟南第二高校の中村勇翔さんと徳之島高校の平一愛さん
主催は、NPO法人徳之島法人虹の会など11団体。福留達也実行委員会会長(伊仙町議会議員)は「さまざまな紆余(うよ)曲折を乗り越えて世界自然遺産登録が実現し、これから島民の皆さんと島の貴重で大切な財産を守り抜いていこうという気持ちになれば」と祭典の趣旨と感謝を伝えた。
祭典には、塩田康一鹿児島県知事から祝いのビデオメッセージが寄せられ、徳之島3町長の掛け声で万歳三唱が来場者と共に行われた。併せて、小野寺浩屋久島環境文化財団理事長と林良徳東京大学名誉教授による「世界自然遺産を考える」をテーマにした講演も行われた。
「世界の宝を守る島人(しまんちゅ)宣言」では世代別の代表がステージに上がり、島民を代表して樟南第二高校の中村勇翔(はやと)さんと徳之島高校の平一愛(ちなり)さんが「徳之島の豊かな自然や文化を失うことなく守り抜いていく」と力強く宣言し、一同声高らかに「頑張るぞ」と唱和した。
幼児から70代まで約60人が参加した島民による創作ダンス「いのち未来へ」の演目も行われ、徳之島の希少動物に扮(ふん)した演者がステージを駆け巡った。
徳之島出身のアーティスト、あずままどかさん・禎一馬さん・安田竜馬さん・元田優香さんによるライブパフォーマンスが祭典を盛り上げた。祭典のラストには、シンガー・ソングライターの岡本真夜さんが登場し、来場した約1500人と共に「TOMORROW」を熱唱しステージに花を添えた。