沖永良部島・和泊町の「やすらぎ館」(和泊町和泊)で11月3日、和泊町地域女性連絡協議会が蜜蝋ラップ作りの研修会を開催した。
(右から)一般社団法人「しまやどり」代表の宮澤夕加里さんとスタッフの大谷華南(かなみ)さん
蜜蝋ラップは蜜蝋を染み込ませた布で、皿やコップの口を覆い繰り返し使えるラップ。講師に一般社団法人「しまやどり」代表の宮澤夕加里さんを迎え、各校区から集まった代表者が和やかな雰囲気の中でラップを自作した。
島の特産品であるマンゴーは、蜜蜂に受粉をさせる工程で副産物として蜜蝋が作られる。宮澤さんは、その再利用を模索する中で、蜜蝋ラップをはじめとした製品を開発してきた。島産の天然由来の顔料と廃棄予定のジャガイモを原料とした「えらぶ色のジャガイモねんど」は、11月に開かれた「かごしまの新特産品コンクール」で鹿児島県特産品協会理事長賞に選ばれている。
宮澤さんは「主婦は台所に立つ時間が長く、蜜蝋ラップを知ってもらうことに意義がある。和泊町はエコの取り組みが熱心なので、今後もそのお手伝いができれば」と話す。
同協議会の葉棚美津乃会長は「主婦はゴミ問題にも関心が高い。協議会でもSDGsの取り組みができないか話し合い、ネットで宮澤さんの活動を知って連絡を取った。小さなことだが、これをきっかけに他のことにも関心が広がる。いい経験ができた」と振り返る。
蜜蝋ラップは、島内の土産物店とオンラインショップ「しまやどり」で販売している。