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「えらぶの食のアンバサダー」に5人任命 沖永良部島の伝統料理を次世代へ

あしじぬの一品のトウガンの煮物を作る参加者ら

あしじぬの一品のトウガンの煮物を作る参加者ら

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 沖永良部島の伝統料理の継承に取り組む「えらぶの食アンバサダー」の任命式が11月9日、SMAPPY(和泊町手々知名)で行われ、5人のアンバサダーが誕生した。

(前列は)えらぶの食アンバサダーの任命を受けた5名と、(後列右側から)生活研究グループ4名と田中さん

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 同事業は、おきのえらぶ島観光協会が、生活様式の変化や過疎化で継承が危ぶまれる郷土料理を次世代へ継承することが目的。公益財団法人「日本離島センター」の離島人材育成基金助成事業の助成を受けている。

 調理実習の献立作成や調理指導は、食文化の継承に取り組む「生活研究グループ」メンバー4人が全面サポート。同島の弔祭で出される御膳「あしじぬ」を題材に、島産の食材を生かして、トウガンの煮物、パパイアのサラダ、あえ物、あおさ汁、ご飯の5品を調理した。実習後には任命式を行い、修了生5人に修了証書と特製エプロンを授与した。

 調理実習に先立ち、先月28日には同島在住の田中美保子さんが「しまむに(同島の方言)」を交えながら講義。参加者は昔の生活様式や調理環境、島から出荷される野菜の変遷を学んだ。古くから島にある食材や、飢饉(ききん)を救ったソテツの実などの救荒食、しきたりの行事食など、幅広く知識を深めた。

 観光協会担当者の久米陽子さんは、アンバサダーについて、「当協会と連携しながら島内で料理イベントを開いたり、島料理体験ツアーの講師として活動していったりしてほしい」と期待を込める。

 参加した、おきえらぶ百貨店(和泊町古里)で飲食を提供する森岡淑子さんは「店で島料理のメニューを提供したい。観光客の方にも食べてもらいたいし、島の食材について話せるようになりたい」と意気込む。

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