
徳之島高校3年生の峰岡歩嬉(ほこら)さんが10月4日、東京で行われた公益財団法人「日本民謡協会主催の「民謡民舞全国大会」民謡成青年部」で優勝を果たした。
全国の舞台で見事な歌声を披露し、最高峰の栄冠を勝ち取った峰岡歩嬉さん
峰岡さんは小学2年生で島唄を始め、中学生の部でも「むちゃ加那」を唄い日本一を達成している。今回は「曲がりょ高頂節」で、全国地区大会を勝ち抜いた33人の代表者を押さえ、2度目の全国制覇を成し遂げた。
高校入学時から、地元に貢献できる医師を目指して猛勉強中の峰岡さんは「受験生として出場すること自体悩んだが、周囲の後押しもあり出場できた。限られた時間の中で毎日練習を欠かさなかったことが優勝という結果に結びついたと思う。これからは島に貢献する『唄う医師』を目指して受験勉強に励みたい。島の子どもたちに夢や希望を与えられる人になりたい」と話す。
母親の峰岡あかねさんが徳之島の言葉で「うれしい」「誇らしい」「めでたい」を意味する「ほーらしゃ」にちなんで名付けた歩嬉さんの名前の通り、練習を重ねて自らのルーツである島唄を究める姿とその歌声には、聴く者の心を揺さぶるものがあった。