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女子大生2人が「おてつたび」で徳之島へ 絵日記などで島の魅力発信

徳之島の日々をつづった絵日記と祭りで使ったPOPを片手に記念写真

徳之島の日々をつづった絵日記と祭りで使ったPOPを片手に記念写真

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 「とくのしま伊仙まちづくり協同組合」(伊仙町古里)は8月4日~10日、人材マッチングサービス「おてつたび」を通じ、東京都と神奈川県出身の女子大生2人を初めて受け入れた。島の魅力発信を目的に、地元イベントへの参加やSNSでの情報発信に取り組んだ。

徳之島産レモンの畑を見学

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 受け入れは、おてつたび(東京都渋谷区)と「island company」(鹿児島県薩摩川内市)が共同で実施する関係人口増加プロジェクト「しまとたび~お手伝いがつなぐ、離島とあなたの未来~」の一環。組合にとって島外からの短期受け入れは初めてとなった。

 清泉女子大学地球市民学部地域共生領域1年の笠野愛さん(18)と、早稲田大学法学部4年の河野由衣さん(22)の2人は期間中、組合が地元の祭りに出店した徳之島産レモンを使ったジュース販売を手伝ったほか、子ども向けイベント「追い込み漁」に参加。農家や移住者、役場職員ら多様な世代と積極的に交流した。

 来島初日から連日、島内を巡り、大きなクモや道端の花、バナナなどに感動して写真を撮る姿もあった。休養日を設けても「休むのはもったいない」と、SUP(スタンドアップパドルボード)や農園見学に出かけるなど、精力的に活動した。

 笠野さんは「18年生きてきて初めて人間味を知った。幸せに生きるには人とのつながりが大事だと学んだ。知らない人にいきなり食べ物をもらって食べたのも初めて。東京では体験できないことばかりだった。どうしたら地域を大切にしていけるのか、もっと知識をつけたい」と意欲を見せる。

   河野さんは「仕事に誇りを持っている人が多く、都会の仕事の感覚とは全く違うと感じた。見返りを求めない優しさに触れた。都会で忘れがちな温かさを自分も持ち続けたい。地域創生の在り方についても考えさせられた」と振り返る。

 組合事務局長の大保健司さんは「制度を使えば、徳之島のことを知らない人も呼び込みやすくなると分かった。自身も移住者だが世代によって感じ方が異なるのも新鮮だった。情報発信の媒体の一つとして『絵日記』を発案してもらったことは、自分たちにはない発想で面白かった」と話す。今後については、「島には大学がなく、若者世代が少ない風景が当たり前になっている。島を好きになり、島のことを考えてくれる若者世代が島にいる風景を増やしていきたい」と受け入れに前向きな姿勢を見せる。

 2人の体験談は今後、徳之島の情報発信を行うユーチューブやポッドキャスト、インスタグラムなどを通じて紹介していく予定。

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