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与論島で相次ぐ台風をしのぎ県道沿いの「ドア」が復旧

台風対策で扉が外され枠だけの「ドア」

台風対策で扉が外され枠だけの「ドア」

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 台風13号、14号の影響で物流などさまざまな影響を受けた与論町で、船便もようやく到着し始めた9月21日、県道沿いにある「ドア」の扉も復旧した。

扉が復旧した通常の姿

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 ドアは台風の強風を受けるため、扉を外して風の影響を受けないように対応していた。通常では見られない姿に、一部の島民や観光客の目を引いていた。扉が閉まった通常の姿に戻り、住民も胸をなで下ろした。

 与論島を含む奄美群島は台風の通り道にあり、毎年多くの台風が接近し、時には直撃する。島では台風が近づくと、各家庭で食料を備蓄し雨戸を固く締め、家の周りの物が風で飛ばないように準備するのが通常の光景。

 このドアは吉田電設代表取締役の吉田攻造さんを中心に製作し、昨年10月に完成。これまで住民や観光客の目を楽しませてきた。

 吉田さんは「忙しい世の中をほっとできるものにしようと、会社ぐるみで始めた。人が座れるように、コンクリートに色を塗ってみようとか、児童たちの通学路でもあるので遊び心を入れている。だんだん盛り上がって、扉を設置することになった。会社は土木工事もやっていて、多彩な技能を持つ社員が多いので、それぞれが協力して、舗装のコンクリート範囲やドアの色合いなど、こだわりながら作った」と話し、「社員がそれぞれ楽しそうにやっていたのが一番良かった」と振り返る。

 地域住民の反応について「『馬鹿じゃないの』と言われると思ったが、逆に、『あんた、本当にいいものを作ったね』とほめられ、児童たちにも喜んでもらっている」と話す。

 ドアは予想される風の強さにより、ロープでくくったり、扉を外したり、ドア枠まで全部外したり、臨機応変に対応できるようになっている。扉を外していると心配されて「扉がないよ」と連絡が来ることもあるという。吉田さんは「それも含めて楽しい感じ」とほほ笑む。

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