与論町地域包括支援センター(与論町茶花)が現在、9月21日の「世界アルツハイマーデー」に向けて「認知症になっても安心して暮せる『よろん』ってどんなまち?」というテーマでメッセージを集めている。
鹿児島県では世界アルツハイマーデーである9月21日を含む9月15日~21日の1週間を「認知症を理解し一緒に歩む県民週間」と設定し、県内各地で認知症に関する取り組みを行う。
メッセージは同町役場、図書館、商店、観光協会などで、認知症の正しい理解の普及啓発を行う「認知症サポーターキャラバン」のマスコットのオレンジ色のロバ「ロバ隊長」が目印の台紙に記入する。町内の介護施設でも地域包括支援センター所属の生活支援コーディネーターらが聞き取りを行い、さまざまなメッセージを集めている。
台紙の「ロバ隊長」は同町の小規模多機能ホーム「Fui-Dule(フゥイ・ドゥール)」(茶花)を利用する高齢者が作成した。
今回のテーマについて、同町地域包括支援センターの平敷結美さんは「与論島では、認知症は誰もがなる可能性があるのに『悲しい事』と言われ、『隠すもの』という雰囲気があり、違和感を感じていた。認知症になっても心は生きていることを理解してほしい。テーマに『まちづくり』という視点を入れると、いろいろな意見が出るのでないかと考えた」と話す。「メッセージを集めていて『認知症になって幸せに暮らせるわけがない』とも言われたが、分からないからそのような言葉が投げかけられる。認知症の当事者や関わる人が発信できて、隠さないで楽しく暮らせる社会になってほしい」とも。