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沖永良部島の中学生が昔の遊び体験 こま回しやナンコで盛り上がる

酒席で手に隠し持つ棒の本数を当て合う「ナンコ」を体験する生徒ら

酒席で手に隠し持つ棒の本数を当て合う「ナンコ」を体験する生徒ら

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 和泊中学校の1年生約40人を対象に昔の遊びや仕事の手伝いを体験するプログラム「えらぶ環境文化探求体験の昔の遊び」が5月21日、沖永良部島の和泊町研修センター(和泊町根折)で行われた。毎年、町内の小学5年生(複式学級は5~6年)と中学1年生が行う宿泊学習の一環で、50~70代の島出身者を講師に招いた。

こまの綱渡りを実演する宗さん

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 プログラムの冒頭、和泊町歴史民俗資料館専門員の伊地知裕仁さんが当時の写真を見せながら、頭の上に載せて物を運ぶ頭上運搬を紹介。「1970年ごろまでは、島の多くの地域で洞窟から地下水をくみ上げて、頭の上に載せて運んでいた。子どもたちも小学3年生の頃から手伝いをしていた」と説明した。

 その後、講師らが昔の遊びを説明。宗善隆(むね・よしたか)さんは、こま回しを実演し、竹とクワズイモの葉で作る虫取り網を披露した。宗さんは「昔の子どもたちは大人の仕事を手伝いながら遊んでいた。稲刈りをしながら、使っている鎌を投げて地面に刺さったら勝ちなどのルールで競い合った」と振り返った。

 プログラム後半では、生徒らが昔遊びや手伝いを体験。天秤棒を運んだ男子生徒は「重かったが、コツを教えてもらうと楽になった。便利になった現代に感謝したい」と話す。最後に、生徒代表が「ナンコなどいろいろな遊びができて楽しかった。昔は自然を使って色んな遊びをしたのだと分かった」と振り返ると共に講師らに感謝の言葉を送った。

 毎年講師として参加する桂弘一さんは「中学生に教えるのは今回が初めて。今までは小学生たちに付きっきりで遊び方を教えたが、中学生は要領をつかむのが早く、自ら遊んでいる」と話す。宗さんは「昔はこんな暮らしをしていたと知ってもらうだけでいい。生きている中で、飯ごう炊飯でまきをくべるなど、使える場面が出てくる」と話す。

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