与論町立与論小学校・茶花小学校・那間小学校の6年生児童が卒業の思い出作りに、それぞれの学区内に護岸壁画を制作した。
与論小学校6年生児童19人は2月23日、前浜海岸の護岸にクラスメイトが海で遊んでいる様子を描いた。デザインを中心で考えた沖結衣さん、栄瑠那さん、岩﨑心渚さん、吉田愛菜さんは「与論といえば海だと思い、海を描きたいと思っていた。バレー部の人がビーチバレーをしていたり、釣りが好きな人が釣りをしていたり、クラスのみんなが、その人らしく遊んでいる様子が描けたら面白いと思った」と振り返る。重久道治さん、登坂鶴冶さんは「最初の計画にはなかったが、みんなで絵を描いているときにクジラを見ることができた。せっかくクジラが見られたので、壁画にもクジラを描くことにした」と笑う。
2月23日に皆田海岸に海の生き物を描いたのは、那間小学校6年生児童11人。クラスみんなで描きたいものを出し合いながら、いいところをまとめてデザインを決めていったという。特に中心となってまとめていったのは池田桧乙莉さんと沖彩さん。「みんなの意見をまとめながら、全体のバランスを取っていくのが難しかった」と振り返る。箱山紬さんは「思った以上に良い感じにできて良かった。クラス全員で取り組めてうれしい。とても楽しかった」と話す。
茶花海岸にガジュマルや虹を描いたのは茶花小学校6年生児童25人。制作は3月3日・10日に行った。クラスにだじゃれが好きな児童が多く、絵の中にアルミ缶の上にあるミカンや、怒ったイカも描いた。絵が得意な高田朱莉さんは「思い通りの色にできたり、想像通りにできたりしたところがうれしい。特に夕焼けがきれいに描けた」と笑う。白石心奈さん、大城まりんさんは「細かいところで難しい箇所もあったが、最高の思い出になった。クラスのみんなのように、にぎやかな絵になってうれしい。この絵がずっと残っていってほしい」と話す。
与論小PTAの栄さん、那間小PTAの町田さん、茶花小PTAの村上さんは「多くの関係者を巻き込んだ形になったが、地域の協力を得ることができ、子どもたちを温かく見守っていてくれている感じがありがたかった。与論だからこそ、3小一緒に実現できた。これから同じ中学に通う子どもたちがそれぞれの学区で壁画制作できたことを、成人式で笑いながら思い出してくれたら」と期待を込める。