沖永良部島の地域おこし協力隊「しま知るプランナー」に2月1日、猿田瑞穂さんが着任した。
同職は同町企画課が運営する「まちゅんどプロジェクト」の取り組みを通じて、郷土の文化や歴史の学びを通して、子どもたちが島に愛着や誇りを持ち、将来のUターン者や関係人口を増やすのが目的。「まちゅんど」は方言で「待ってるよ」の意味。
同日行われた着任式で、前(すすめ)和泊町町長は「子どもたちがどこに行ってもふるさとを誇りに思い、いつか帰りたいと思える教育ができれば。島での生活を楽しんでほしい」と激励の言葉を贈った。猿田さんは大阪出身で、14年間の小学校教員の経験があり、エジプト・カイロの日本人学校で勤務した経歴を持つ。同職は移住情報サイトで知って応募した。
猿田さんは「少人数での児童教育に興味があり、沖永良部島が持つ豊かな自然や琉球とのつながりの歴史を現地で知って、すてきだと感じてやって来た。子どもたちが主体的にいろいろなことをやりたいと思えるような取り組みをしていきたい」と意気込む。
同町企画課の森英仁さんは「中学生が大人になって帰ってくるとしても最短で10年はかかる。すぐに成果は出ないと思うが、取り組みを続けることで子どもたちが戻ってくる可能性は高まる。島でも児童教育に取り組む団体はあるが、コーディネートできる人がいないという声を聞いているので、猿田さんがその役割を担ってくれたら」と期待を込める。