「えらぶで暮らす女性たちがいきいきと人生を歩むために」をテーマにしたイベント「女性の会」が9月3日、沖永良部島の和泊町中央公民館(和泊町和泊)で開催された。
当日は国立国語研究所特任助教の横山晶子さんが自身の経歴や活動を紹介し、同島に住む女性15人と男性3人が参加した。横山さんは島むに(同島の方言)の研究をきっかけに2010(平成22)年から同島に通い始め、結婚や出産、子育てと並行して研究活動を続ける自身の半生を話した。ワークショップでは参加者が自分の仕事を紙に10個書き出し、好きな仕事と嫌いな仕事に分けて、嫌いな仕事をやめる方法について話し合った。
参加者は「親の介護で夫と子どもに助けてもらった、周りに仕事をどう振るかが大事」「長女だから嫌なこともやりたくないと言えなかったが、辛いときは辛いと言えたら、また違った人生があったかもしれない」などの意見で盛り上がった。会の後半では「島むに」を使った自己紹介に挑戦した。
横山さんと主催者の田中美保子さんは、横山さんが研究を始めたころからのつながり。田中さんは「晶子ちゃんは子育てをしながら研究を続けていて、島の女性にもこんな風にやりたいことを続けられると思ってほしく、自分の話をしてほしいとお願いした。次は男性の会を開いて、男性の声を聞きたい」と意気込む。
横山さんは「専門分野と違うので引き受けるか迷ったが、面白かった。熱の入った意見もあり、皆さん頑張っていらっしゃるんだなと思った。普段は反応を見ながら授業をするが、今回は恥ずかしくて見られなかった」と振り返る。