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フーカキサバニで沖縄~奄美群島をつなぐ旅 沖永良部島でいったん中断

左から大瀬志郎、熊崎浩、新村和宏、高橋巧、大塚洋、星野毅 サバニ ニヌハ倶楽部修羅チーム

左から大瀬志郎、熊崎浩、新村和宏、高橋巧、大塚洋、星野毅 サバニ ニヌハ倶楽部修羅チーム

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 沖縄県糸満市サバニ浜を6月29日に出港した「帆掛けサバニチーム・サバニ ニヌハ倶楽部 修羅チーム」が7月16日、天候の回復を見込めず旅を一時中断して沖永良部島を後にした。

動力は広げた帆と櫂で漕ぐ力のみ

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 フーカキサバニ(帆掛けサバニ)は、沖縄糸満の先人が生み出し、その高い性能から、昔は琉球文化圏の広い範囲で大海原を航海していた小さな木造船。ニヌハ倶楽部は、その先人たちが乗っていた本来の姿「アウトリガーなし、舵(かじ)はウェーク(櫂)で取る」スタイルで、帆と人力で「島を渡る」ことを目指し活動を続けている有志のチーム。

 糸満を出発後、予期せぬさまざまな困難に遭遇。リーダーの大瀬志郎さんは「装備の破損や、技術の未熟さを感じる。それらに向き合い対処し、目の前の一つの行程に集中していく積み重ねの先にしか『島を渡る』ことはあり得ないと、旅の前半で皆が気づかされた。旅を重ねるごとに露呈した課題に対処することを繰り返し、チームは成長。自分たちの力量を過信せず、自然の声(波、風、潮)を丁寧に聞き、それらを元に長時間のミーティングを重ね、メンバー全員の意思が一つになって出航を決定するスタイルを確立できた」と振り返る。旅の後半ではついに沖縄を離れ、与論島・沖永良部島へと航海を続けたが、その後、荒天に見舞われ、海の状況から奄美への旅は沖永良部島で断念した。

 大瀬さんは「滞在中は美しい島、優しい人々に心癒やされた。2年後、沖永良部島から先の続きの旅を行おうと考えている。旅を通じ先人たちの心に少しでも近づけるよう、またサバニと自然と向き合う日々を続けていく」と旅を締めくくった。

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