与論町総合運動場(与論町茶花)で12月20日と25日、小・中学生を対象とした陸上教室が開かれ、児童生徒ら延べ28人が参加した。自ら主催し講師を務めたのは与論高校3年の竹森友哉さん。
3月には高校を卒業して与論島を離れる竹森さんは「自分が教えてもらったことを子どもたちに伝え、島立ちをする前に島へ恩返しをしたい」と今回の教室を開いた。
「小学生の間は一番遅かったが、悔しくて練習を続けて中学2年からは早く走れるようになった」と振り返る竹森さん。高校2年の時、陸上競技が専門の教諭が高校へ赴任したのをきっかけに、自ら学校にかけ合って陸上部を作った。
教室では「誰でも練習すれば速くなれる」と自らの経験を伝えてから練習を始めた。けがの予防のための準備運動、足の上げ方、蹴り出し、腕の振りなどを丁寧に教え、参加した子どもらは真剣に取り組んだ。
竹森さんは「参加した子どもたちは、小中関係なく素直で飲み込みが早い。以前、陸上教室を一度開いたとき、走りが速くなった子どもが多かった。定期的にやれば必ず伸びるので、惜しいと思い企画した。走ることは全スポーツの基礎なので、陸上競技を伸ばせば与論島のスポーツはもっと発展する。少しでも強くなれるように貢献したい」と話す。
竹森さんの陸上教室は来年3月の卒業まで続け、その後は与論高校陸上競技部に引き継ぐ予定だという。