与論島・砂美地来館(与論町茶花)で1月28日、「ヨロン海洋教育フェア」が開催され、町内の児童生徒が、島の海や歴史文化、課題について学習成果を発表した。
海洋教育フェアは、与論の海、海に守られた伝統・文化、海と共に生きる人々の姿について児童生徒と地域の大人が学び合うことで、海洋教育の地域展開を推進することを目的に、与論町海洋教育推進協議会、与論町教育委員会が主催する。
各校は、それぞれ15分ほどの持ち時間を使い、与論小学校は「方言劇」「サンゴについて」、茶花小学校は「与論のよさを伝えたり守ったりするために自分たちにできることを考えよう」、那間小学校は「サンゴ礁と私たち」、与論中学校は「与論の観光について」「十五夜踊りについて」、与論高校は「昔話に学ぶ与論の心」「観光~与論経済の下支え~」「ペットボトル削減からマイボトルへ」などのテーマで、地域の協力を得ながら学習した成果を発表した。
開会に先立ち、与論町教員委員会教育長の町岡光弘さんは「島立ちの力をつけることがこの教育の目的。島の課題の方向をはっきり定めて、島外で学んで帰って来て、最終的に島を興す。一人一人が自立して、大きな人間になってほしい」と期待を込めた。
ペットボトル削減について発表した与論高校の志田佳乃さんは「1年生の時から海洋教育を受けて、伝えたいことがあった。プラスチックゴミの問題は発生の抑制が大事。与論のためになることができたら良いと活動を始めたばかり。周りの人の助けも必要なので、協力してもらえたら」と呼び掛ける。
与論町海洋教育推進協議会会長の池田剛さんは「生徒たちの島への愛着心、伝統を伝えたい心が伝わった。大人がここまで物事を深く掘り下げられているのか、領域を超えてつながれているのかと、改めて考えるきっかけになった。我々大人や地域社会が、あり方を問われている」と話す。